「娼年」石田衣良【読んで良かった本】
読んで良かったシリーズです。
映画化されていて気になったので購入。
(映画は観ていません…)
題名の通り、娼夫として働くことになった人物(リョウ)が主人公の物語です。
恋愛にも大学生活にも退屈し、なんとなく毎日を過ごしていたリョウ(二十歳)が、バイト先のバーに現れた、ボーイズクラブのオーナーの静香から誘われたのがきっかけで娼夫として働き始める。娼夫の仕事を通じ、リョウはさまざまな女性の欲望に魅せられてゆく…
そんな感じの内容です。
本を読み終えての印象は、娼夫という一見湿っぽいドロドロしたものを想像をするはずなのですが、とてもサラサラして読みやすいモノでした。
物語に出てくる女性は若い人から年配の方まで年層もバラバラで、いろいろなタイプの欲望を抱え、晒していますが、山あり谷ありがあまり無く淡々と物語が展開していきます。
そして、性的な描写がオブラートに包まれていていやらしさがなく、とてもキレイに表現されているので、そうゆうのが苦手な方や18歳未満でも読めるような本です。
(私は芸術性があれば過激でも大丈夫です…多分…)
それと、主人公のリョウの人への接し方が穏やかで優しくて、読んでいるこちらも穏やかな気持ちになれます。
普通なら昼ドラ感のある仕事なはずなのにこの物語の世界観は穏やかすぎるほどなので最後まで不思議な感じでした。
過激なモノがお好きな方には物足りないかもしれませんが、とにかく読みやすいのでオススメです。
あ、それとこの本には、「逝年」という続編があるみたいです。
読めたら読んでみようと思います。
映像もいつか見てみようかしら。
以上、読んで良かった本でした♪